障子を張り替えるときだけじゃなくて、すべてそういうことなんだろうな。僕の周りには、先生がいっぱい。
漆喰の経年変化した表面を紙やすりで削って線を作ることに夢中。
電球の光でそれを照らすことにハマる。
朝から晩まで、それこそ寝食を忘れて。
障子の張替えをしよう。
障子紙は、住人であるT氏が買っていたストックがあった。
糊がない。
ないないと言ってたら、でてくるときがあるが出てこない。
障子の張替え
ん〜、何年ぶりだろう?
ちょっと年上の友達に電話して訊いてみた。
刷毛を用意して、水で濡らして紙を剥がす。
糊を水で溶いて、木枠に塗って紙を下から貼っていく。
そう教わった。
「糊がないんよ、糊。木工用ボンドがあるからそれでええかねぇ?」
「バカか?お前、ダメに決まっちょるやろが。」
友人の一撃。
「だって、お金を使いたくないんよ。木工用ボンドを薄めればええんじゃないん?あるものでやりたいよ。」
できるだけ、あるもので、買わずに。
「剥がすときのことを考えてみ。今度、いつ剥がすか知らんけど、そのときに剥がし易い方がえかろ?それは自分か自分じゃないかもしれんけど、そのときのことを考えてみ。」
久々にガツンときた。
お金を使わないことにいつの間にか拘るワナにワナワナじゃわ。
あるものでやることにハマって、道理が吹っ飛ぶ。
そりゃそうだ。
天井のスキマを埋めるために誰かが貼った、何十年前かのガムテープに往生したはずなのに、その愚を繰り返すところだった。
ケミカルの跡は剥がすのが大変。
地元の文房具屋さんで、普通の糊を買ってこよう。
あるものでやるつもりが、その場しのぎになっていたわぁ。
なんでもかんでもってわけじゃないな。
確かに障子には糊がいいだろうな。
紙を剥がして、その紙は燃えるし、土に返る。
障子の木枠の破損には、木工用ボンドでもいいかな。
ちょっと勉強になりました。
「剥がすときのことを考えてみ。今度、いつ剥がすか知らんけど、そのときに剥がし易い方がえかろ?それは自分か自分じゃないかもしれんけど、そのときのことを考えてみ。」
障子を張り替えるときだけじゃなくて、すべてそういうことなんだろうな。
家を建てる、食べ物を買う、発電所を建てる、マンションを買う、公民館を移転する、などなど。
帰りに現場の近くのおばあさんから、大根をもらった。
「自分の食べるものだから、農薬や化学肥料は使いません。畑の草は畑に返す。その繰り返しです。畑にあっていい雑草と畑にあってはいけない雑草があるの。それを見分けるのが私の仕事。」
それって、自然農法じゃん。
地元の福岡正信に出会った。
大根の葉を刻んで、塩もみして、ちりめんじゃこ。
醤油は一滴!!
葉も食べられる!!
うまーい!!!
僕の周りには、先生がいっぱい。