『福田村事件』を観て、感じた。
映画『福田村事件』
暴力的で無知蒙昧な輩が起こした事件ではなく、市井に生きる普通の父親、母親がデマに扇動されて、暴徒化して起こった事件だからこその怖さがある。
彼が出版した『飴売り具学永』の絵本も読み、講演にも足を運んだ。韓国と日本を仲違いさせたいという意思は彼にはない。むしろ歴史を直視して、日韓関係を再構築させたい。彼の思いはその優しい笑顔と同じく深く熱かった。僕は金鐘洙氏から、韓国で開催される関東大震災100年追悼事業への招待も受けた。
だが、僕はその追悼式典に行きますという返事は出来なかった。あまりにも重たい。
だから、僕は『福田村事件』の森達也監督、出演者、製作スタッフの方々に敬意を表したい。
こんな映画を作ったら、出演したら、「反日」って言われるに決まってるじゃん。
明治維新の闇、そこに光を当ててこそ見えてくる未来があるのではなかろうか。
誰もが無意識のうちに加害者にもなり、被害者になりうる。
そのことを心に刻んでおこう。『福田村事件』を観て、感じた。