環境問題とは文字通り、身の周りのこと。

 



19 日

 よく眠った。

久々に日本人と話して、心がほっとしてる。

宿の本棚にあった景山民夫を読む。

後年、幸福の科学に傾倒して、自らの命を絶つ筆者の軽妙なエッセイ
から、いろんなことを思う。

 この人はホントにこんな軽いタッチの考えをしてたのかな?

本当に明るい洒脱な人は自殺しないだろうに。

明るい人の方にハマって降りてこれない苦しさか。

 チベット死者の書ルドルフ・シュタイナー・・・いろんなことが書
かれてる。やっぱ、好きなのね、精神世界。

 環境問題とは文字通り、身の周りのこと。

霊道が開いたと自身が述べる筆者が見たのは何だったんだろう?

彼が見つけたのは、何だったのか?

彼が垣間見たのは、己の世界。

 右を向けば右が見え、左を向けば左が見える。目をぐるぐると回せば
世界は周る。

 本当に動物が好きな人は、動物園に行くのかなぁ?

 イギリス人は、車を運転していて信号が黄色でも止まるそうだ(ホン
トか?)

 個人主義が徹底しているからだそうだ。

 本当の個人主義は他人に対しても、徹底的に気を配る。

自分勝手とは違う。

自分を本当の意味において満足させることとは、他人をも満足さ
せることだ。

 究極のエゴイストは、自分勝手とは違う。

他人にも優しいのだ。

 昼食の後、土産物屋で太鼓を叩いて周る。

エイイチローくんと2人でいろんなドラムを叩く。

 宿に帰り、昼寝。

また景山氏のエッセイを読む。

 17 時にノソノソと起き、外に出る。

昼間の土産物屋で太鼓を買う。

 海の見える橋まで歩き、太鼓を叩きながら、夕陽を見る。

 世界一とは言えないが、確かにマラッカ海峡に沈む夕陽を見た。

 ・・・と自分を納得させて、帰ろうとして振り返ると、上空に上弦の
月が浮かんでいた。

 背中に上弦の月、屋台でメシを食う。

月が背中に付いてくる。

20日

 マラッカ カンチルゲストハウスで目覚める。

 外は少し雨が降っている。

歯を磨いて、荷造りをする。

バックパックに括りつけた太鼓が2つになっている。

なんでだ?そう、買ったからだ。

デカイ・・・。

 雨に濡れないようにビニールで覆う。

宿の前に止まる17 番のバスに乗り、ターミナルまで。

外は激しい雨。

エイイチロージョホールへ向かうという。

握手をして、クアラルンプールへ向かう。

 12 時、KL、バックパッカーズインのドミトリーに入る。

10リンギット(約300円)

 大都会のKLには用事はないので、明日の朝のバタワース行きのバス
の予約をして街を歩く。

 旧鉄道駅、独立広場・・・。

 「全て人の為なら全て助ける。全て任せよ。全て信じよ。」

 ネットカフェで、ミャンマーの僧侶ガユーナ・セアロのHPを開いて
読んだ言葉。

 ミャンマーかぁ・・・セアロかぁ・・・。

日本の企業が建てたKLツインタワー、ショッピングセンターを歩く。

KLCCの街並みはもう日本。

それも大都会トウキョー。

有名ブランド、高級品の山、山。

 いやーすごい!居心地が悪くてしゃーない。

 周囲を気にして、挙動不審になっている自分を発見した。

紀伊国屋書店バングラディシュ、インド、ミャンマーの本を読んで、
情報収集。

 ミャンマー、すごくいい国らしい。

 よし!行くぞ。

宿のベッドは2段の上段で、柵がない。

バックパックを枕にして、寝っころがる。

 目のすぐ上でファンが回ってる。

 寝てるときにこれが落ちてきたら、すげーことになるな。

 柵がないから下に落ちたらイテーな。

2本目のカールスバーグを飲み終わる頃にはそんな心配も消えて眠り
に落ちた。

 迷い込んだこの世界、思う存分彷徨うぜ。

さーて、マレー半島縦断だ。