同じ年寄りでも、未だに原発は必要とか言いよるもんとは大違いじゃのぉた。
朝、目覚める時にはもうシルバー人材センターの方々が颯爽と玄関に入って来られ、庭へと通じるアルミサッシの窓を外された。
軍隊並みに統率力が取れていて、しかもああでもないこうでもないの取り留めのない会話をされながらのユルさがいい。
アジサイが剪定されるとそれはそれは丸坊主になる。
せっかく地球儀くらいに咲いているから、丸坊主になる前に10だけ刈った。
近所の介護付なのかどうかの境目のマンション、食事や声掛けはありな感じの様子。
ここぞとばかりに社会福祉の職権乱用をさせて頂いて、一人暮らしの高齢の女性の皆様方にお届けした。
マンションの上から下まで、とりあえずピンポンを押して、出てこられるところのすべて。
握手して下さる方がいた。
すごく喜んでくださり、エレベーターまで見送って下さるから、本当はこの階の他の方にもお届けしたいとは言えず、エレベーターに乗ったりも。
ありがたいと思ってもらえること自体がすでにありがたい。
剪定しても捨ててしまわれるだけ。
なかなか握手を求められることはないなぁ、求めることは多いけど。
「去年の今頃も頂きましたね、ありがとう」という方。
全く忘れていました。
あぁ、そういえばロサンゼルスをウロウロぷらぷらしてるときも、遊びに行った先は老人ホーム。
ケイローって名前が何かカッコイイナと思った。
リトルトウキョーのタワーに住んでる日系のお年寄にも本当にお世話になったなぁ。
今日のランチはまたセントコア。
90歳の運転する車の助手席に乗り、右だとか左だとか言い、70代の2人を迎えに行き、セントコアで他の70代2人と合流し、一緒にああだのこうだの言いながら、食事をした。
全然知り合いでもナンでもない人たち同士の話の絡み。
他人の話に耳を傾けようとする人、何とか共通の話題を見つけようとする人、珍しい話でイニシアチブを取る人。
人と人の間にいる面白さ。
ヒューマンスクランブルの真っ只中。
家に帰ると、剪定はほとんど終わっていた。
好きな人が好きなことをしているという仕事は気持ちが良いのだ。
好きでもないのに、嫌なことを嫌々させられているのを見ることほど嫌なことはないのと同義。
シルバー人材センターの人たちの仕事は本当に美しい。
始まりも終わりもきっちりしていて、あぁこういう人たちは本当に尊敬するなぁと思う。
同じ年寄りでも、未だに原発は必要とか言いよるもんとは大違いじゃのぉた。
年寄りでも冴えてる人もおれば、年寄りでも早く死んだ方がええような馬鹿もおる。
日本人の中にもええやつもおれば、悪いやつもおるし、韓国人の中にもええやつもおれば、悪いやつもおる。
要するに、年齢でもなけりゃ国籍や民族でもないってことですな。